8月31日(月)
歯、目、耳と身体のパーツが弱くなっていくと、もう面倒だなあ、と思う。オブライエンの短編に英国人らしさが詰まっていてアーモレルを懐かしむ。スキーに行くと夜、雪が降り込むのに窓を少し開けておきたがった。
8月30日(日)
AIの登場で著作権問題が滅茶滅茶になっている。ソニーグループが米AI開発企業アンソロピックを訴えているのは、数万曲の歌詞や楽譜を海賊版サイト(これがあるのも変)から違法取得したとして。書籍の分野も同じ目に。
8月29日(土)
マリー・ンディアイの新訳本をおくってもらい、出だしを読み、あとがきを読んで期待に胸がときめく。最初のページを占める僅か二つの文の流麗な長さにうっとりする。笠間直穂子訳『復讐はわたしのもの』(早川書房)…
8月28日(金)
「ケーキ1個、600円〜700円は当たり前」だそうだけれども、やっぱり高い。 1個だけ買うこともないし・・でもケーキ屋さん自体も立ち行かなくなって減る一方だとか。本、ケーキ、和菓子、花などの店を無くさないで!
8月27日(木)
草間彌生、死去。97歳。身体も心も描くことに、ぶつけて、ぶつけて生涯を終えた。よかった。病院とアトリエと周囲の人たちに守られていた。よかった。昔、リトグラフを買った。個展を記念した小さなフィギュアがある。よかった。
8月26日(水)
アメリカとカナダなんて「きょうだい」みたいなものかと思っていた。今や報復関税のぶつけ合いで互いの輸入品に最大50%の関税をかけるそうだ。トランプ大統領はオンタリオ湖をアメリカ湖と改名したいんですって。
8月25日(火)
月に一度の診療所。家から4分なのはありがたい。でも今日はドアの前で診察券も保険証も見当たらず、袋の中の手帳までパタパタ振り回して探す。ない。でも、いいですよと言っていただき、血圧を測って正常で終了。
8月24日(月)
ふと気が付くーー今週は4クラスあるというのに、全く添削が終わらない! 夏休みが入って、しかも講座数を減らさず日をずらすだけだった! しかもどれも課題が長い。しかも訳の出来が・・言ってはいけないながら・・
8月23日(日)
記憶の底にあるのは、見渡すかぎり広がる野原とその先に沈んでいく大きな大きな真っ赤な夕陽。それが私の満州。後に大連にも新京にも行けたけれど行かなかった。国という囲いが嫌い。囲いを権力とする人達が嫌い。
8月22日(土)
朝刊の「語りつぐ戦争」で今朝は引き揚げにまつわる”声”が集められていた。90、85、87歳といった私と同年輩の方々ばかり。自分の身体より大きなリュックサックを背負い、真暗闇の中、1歳の弟を抱いて無蓋車に乗った・・
8月21日(金)
ジョージア語講座は背景で五月女先生の猫ちゃんがぬいぐるみで遊んでいたり。終了後、筑波大学配信のザカレイシヴィリ監督『トビリシ、トビリシ』(2005年)をパソコンで観る。人間って、と改めて思う作品だった。
8月20日(木)
久しぶりの新宿教室。真昼間の中を出ていくのは辛いものがあるけれど、その分、帰りは夕刻で、それでも地下鉄を出ると熱気に迎えられて船堀からタクシー。10分ほどの冷房にホッとする。
8月19日(水)
俳優・岸惠子、亡くなる。93歳。鋭い感性と柔らかな知性が素敵だった。久我美子、有馬稲子と「にんじんくらぶ」を結成したプロ意識も。書きたいことがよく分かる、好きな小説があったのだけれど・・題名を忘れた。
8月18日(火)
休刊中の『アサヒカメラ』が創刊100周年記念号を出すという。木村伊兵衛写真賞第50回写真展もある。伊兵衛さんと父・飛鳥哲雄が花王石鹸の宣伝部に入り朝日新聞の広告面に新風を送ったのは1930年からのことだった。
8月17日(月)
『なんとかしなくちゃ』は晶文社の「文学のおくりもの」の1冊として訳した。もう50年前のことだから無視、ということか今は同じ書名で恩田睦作の本が紹介される。映画『許されざる者』が二つあるのも残念だけれど。
8月16日(日)
長いと思っていた夏休みが、もう終わろうとしている。今日は家事と雑事の合間に、気になっている頼まれごとにどう対処しようかとずっと考えていた。まだ結論を出せないでいるけれど・・・「なんとかしなくちゃ」。
8月15日(土)
あれはどこに書いてあった?とよく頭がうろうろする。断片的に読むことが多すぎる。今も課題でナショジオ、小津安二郎、ドラブルとあって、次の課題用に短編やエッセイを読む。海の底で頭上の汽笛を聴いた一文は?
8月14日(金)
書棚の記録がモニカ・ディケンズの原書になり、まとめたら40数冊、つまり著作全部。『One Pair of Hands』 の後、社会の入り口にいる女性達のために訳したかったなあと思う、今日この頃。モニカからの手紙もあるはず。
8月13日(木)
ホラー作品は小説であれ映画であれ避けてきた。でも『フランケンシュタイン』のようなファンタスティックな側面を持つものには惹かれてもいた。伊藤潤二という作家を知らなかったのは、無知も度を越しているらしい。
8月12日(水)
夕方4時。青空に白い雲。なのに雨も降っていて木の枝がワサワサと揺れる。まだ光をいっぱい含んだ空気が満ちていて眩しくさえある。ベランダの手すりに水滴がついては落ちるか消えるか。鳥が1羽、すいっと横切った。
8月11日(火・休)
昨年に続いて今夜も江東花火大会は中止。台風が近づいている。清砂大橋と葛西橋の間の川の上で打ち上がる、一番身近な花火大会なのに。昨日であればよかったのに。午後7時、まだ風雨は激しくないものの厚い雲が・・
8月10日(月)
その5人のインドの女の子たちはすぐバスに乗ってしまい、可愛さをゆっくり見られず残念だった。ただ印象は華やかの一言。浴衣も帯も赤や黄色がくっきりと鮮やかで、選ぶ時にお国柄が出るのではないかしら。楽しい。
8月9日(日)
夏は心なしか町にインドの若い人、とくに中学生位の年齢の姿が多くなる。もしかすると学校の関係で夏だけ親と過ごしているのかもしれない。この間は5人ものインドの女の子が全員浴衣を着て歩いていて超可愛かった。
8月8日(土)ジョン・コリリアーノ『交響曲第一番』を下野竜也指揮・読響で聴く。朝6時からNHKFMで41分。まだ眠るはずの時間が最初の長い音の中で光となった。美味しいお昼持参の美礼と、生存作家の本は書店で買おうねと話す。
8月7日(金)
読書感想をネットで拾い読みして、カドカワグループのサイト『読書メーター』に辿り着いた。膨大な量が蓄積されていると思うので、読んだのはごく一部だけれど、作家はこういう場に支えられているとしみじみ思った。
8月6日(木)
『Soul Lanterns』by Shou Kuzki。朽木 祥『光のうつしえ 廣島 ヒロシマ 広島』。同級生のほとんどが被爆2世だったという69歳の作家がこの本を世に出したのは2013年だった。ヒロシマを伝えていく、それが vocation と語る。
8月5日(水)
今も文春文庫で『英語となかよくなれる本』を読んでくれるひとがいると、ふとしたことから知って嬉しい。電子ブックもある。半年に一度かな、文春から印税が送られる。去年のどこかの半年は2冊で税込218円だった。
8月4日(火)
小説の翻訳で長い文章を分かりにくいからとブツブツ短く切らないよう、私は絶えず言う。その長さが作者の表現の一部なのだ。でも当然、長くて読みやすい日本語にするのは難しい。たまに二つに切るくらいで頑張れ。
8月3日(月)
一日中、曇り空で、外も涼しく久しぶりに日常の買い物ができた。北海道のトウモロコシも3本も買い、その他大勢と一緒に運んでもらう。この涼しさだけでも熊本に届くといいのに40.3度!特急で水を、部屋を届けて!
8月2日(日)
酷暑にバス停からの7分も遠く、メトロの駅を一つ手前で降りてタクシーかなと考える。でも頑張れば、昨日のように会って嬉しい人にも会える。山本さんと、いつも素敵なTシャツを着ている東海道53次を歩いたという人。
8月1日(土)
「小林美代子さんと中上健次、そして私とのそれがはじまりの日となった。土の中で何か溶け合う根のように自然につながった三人だった。そして、いつしか、毎晩のように、中上健次から電話がかかってくるようになった。』(唐澤るみ子『中上健次とのこと』からの抜粋)