2026年2月

2月28日(土)
『ダウントン・アビー グランドフィナーレ』のプログラムを娘が買っておいてくれて、やっと今日、手に取る時間ができた。でも・・全く読めない! 地が濃色の頁をびっしりと埋める、細かな白抜きの文字の列・・・


2月27日(金)
岩波文庫の『河童』。扉の題字の横に「どうか Kappa と發音して下さい。」とある。最後の頁に端正なインク字の草書体で「佐喜子」。そして、なんと、東京藝術大學長發行の関美枝子用・学生運賃割引証が挟んであった。みえちゃん!もう一度読もう。


2月26日(木)
30人近くの訳を見ながら、日々を過ごす。落ち着いた時間を持てていないのでは、と訳から感じることもある。健康を害している人も絶えずいる。家族の看病に疲れている人も。束の間、翻訳を楽しんでほしいと私は祈る。


2月25日(水)
『海からの贈物』は67年版を新潮文庫で読んだ。吉田健一の訳も小説も好きだけれど、これに関しては原書の英語のままが一番。著者リンドバーグ夫人も残念だったが、今はアン・モロウ・リンドバーグとなっている。


2月24日(火)
昼御飯を満谷マーガレットさんと魚魯魚魯で。彼女は旧仮名も旧漢字も問題なし。夕方、美礼が家に来て、私を叱咤激励してCDの整理をしてくれる。半分くらい減らせた。悠治さん演奏のジェフスキー『不屈の民』があった!


2月23日(月)
藤村は小諸に明治の末から7年いた間に「英譯で讀める歐洲大陸の小説」の数を積んでいる。トルストイの『アンナ・カレーニナ』、ドストイエフスキイの『罪と罰』、アンデルゼンの『即興詩人』、バルザックの『土』・・


2月22日(日)
藤村『千曲川のスケッチ』の岩波文庫版には私の字で「1953.9.28」とある。私は14歳。藤村が言文一致を試みて「中學の制服を着けて居た頃の君」へ口語文で書いた。Amazon でみると今は新潮文庫で、都會→都会/山國→山国・・


2月21日(土)
この間、渋谷でしかやっていない映画を観るために、調べに調べてなるべく歩く距離を少なく考えて行ったのに、やっぱり駅構内がゴタゴタしていた。改装中のBunkamura は2030年に34階建てで再開される予定だとか。


2月20日(金)
ジョージア語のオンライン講座の冒頭で、五月女颯先生の元にジョージアから来ている留学生が今日のテキスト部分を音読してくれた。なんという美しさ!スピード感!ジョージアの人は話すのも早口が当たり前らしい。


2月19日(木)
古い本に目を通していて思う。中学生頃は小説などをまだ旧字体と旧仮名遣いで読んでいた。訳も譯だった。1946年末に新仮名遣いになったので、小学校2年2学期から学校に入った私は、教育は完全に新仮名で受けている。


2月18日(水)
文庫版の解説が面白い。岩波で市河三喜が『ハムレット』のはしがきで、第ニ幕の「fishmonger」を「(直訳を避けて)肉屋と訳した」と書いている。邦訳は100以上出ていると思うけれど、他の訳ではどうなっているかしら。


2月17日(火)
五輪フィギュアスケートペアで三浦・木原組が金! 曲は映画『グラディエーター』のテーマ。古代ローマが舞台の物語で、偶然、翻訳塾の今の課題がその遺跡と新コロッセオ地下鉄駅の記事。そして銀はジョージア組に!


2月16日(月)
映画『CROSSING 心の交差点』をやっと渋谷に観に。レヴァン・アキン監督・脚本。トランスジェンダーの姪をトルコ・イスタンブールまで探しに行くジョージアに住む叔母。観終わってから次第に深まる、人への想い。


2月15日(日)
外国の新聞記事をネットで読んでいると subscribe するよう勧められる。それは当然だし、自分からそうしようかと思うこともある。でも支払いのためにカードナンバーを伝えたくはない。便利さに伴ったリスクが多い!


2月14日(土)
狭い家で、この間からずっとラップデスクを探しているのに見つからない。美礼は私の寝室で見たと思うと言う。その前は箒と塵取りがないと騒いだら、椅子の近くの床にポンと寝ていた。これが歳を取るということか。


2月13日(金)
今日から1週間は予定なしの嬉しさ。まずは家事。シーツを洗い、玄関の石床も真っ白にして、塊のままのキャベツでスープを作る。1冊の本は無作為に文庫を手に取る。宮本百合子が興味深く、旧仮名も心地よく読む。


2月12日(木)
今朝3時過ぎTVで五輪のフィギュアスケートを観る。アイスダンスのフリーでスピード感のある優雅さが好き。どのチームもアクロバティックな面が増えた気がするけれど、美しく楽しかった。フランス、アメリカ、カナダ。


2月11日(水)
若い頃に持っていた道具にノスタルジアを覚えるエッセイを翻訳の課題として読みながら、自分の場合を考えた。自転車、蓄音機、足踏みミシン、タイプライター、フィルム式カメラ、ああ、原付バイクは今も乗りたい。


2月10日(火)
ミラノ・コルティナ五輪が始まって5日目。日本の選手たちも次々メダリストとなり、スノーボード女子ビッグエアで村瀬心椛が金、男子で木村葵来が金、木俣椋真が銅・・いえ、名前のこと。これでも易しいほうです。


2月9日(月)
衆院選は316/465議席を獲得した自民党の圧勝。公明党が主流の「中道」を「なかみち」としか読めない私も、そこを革新の代表だとは思えなかった。ご意見番として考えられたのは共産党か「チームみらい」だけだった。


2月8日(日)
雪は私の居場所にも降っていた。今朝早く、外は真っ白で、さらに数時間、雪片がふわふわと舞っていた。久しぶりに雪と緑だけの世界を目にして過ごす。雪がやんで足元から消え、まだ日の光がある時を選んで選挙へ。


2月7日(土)
今日、明日の「東京」の天気予報には、積雪とか霙とか脅かす言葉がいっぱい。「あずさ」などJR特急も午後4時以降は全て運休になったけれど、東京での法事から美礼は無事に帰っていった。雪はどこに降ったのかしら。


2月6日(金)
この数日、時間が足りない。早めにやっておかないからだと分かっている。もうすぐ夜12時だというのに、明日の横浜クラス用の添削がまだ終わっていない。大雪になったら休まなきゃ、と思ってやらないでいたため。


2月5日(木)
あっちの辞書、こっちの辞書とうろうろする一日。英英、英和、ジョージア語英語、広辞苑、現代国語・・。「凝縮」と「収縮」の違いを確認する。スマホでも日本語からジョージア語を見つけられる。すごい時代だ。


2月4日(水)
昨日は映画『ダウントン・アビー』も観た。グランドフィナーレとのことで、登場人物をよく知っていればそれなりの感慨があるのだろう。私はただ服装や科白や仕草、競馬場の雰囲気などを楽しんだ。もう一度みてもいい。


2月3日(火)
竹橋の近美でやっと『アンチ・アクション 彼女たち、それぞれの応答と挑戦』へを観る。江見絹子、田中敦子、福島秀子などの作品は初めてみるものが殆どで、やはり女性だから場を与えられてこなかったのだと思う。


2月2日(月)
青森市で歴代4位という183センチの積雪。市内の普通の住居の玄関がすっぽり覆われてしまっている。県美の周辺の雪景色を思い出す。薄い幕が降りるように空からサーッと落ちてくる雪が素敵、なんて余所者の言葉で。


2月1日(日)
「いまもどこかにあるDという街。あなたを見失った今、私にはもうそこへたどり着くすべがない。だがいつか、たとえば千年の先、私はひとりの旅人になってDを訪れる・・一軒のパブにふと立ち寄り・・ひとりの人の名を見つめる・・」(水野るり子「Dという街」から抜粋)