文章を書く鍛錬として書きはじめました。「98字」は自分への課題のひとつです。バイオリニストが演奏前に調弦するA(アー)の音のように正確に、短く、つづく音楽が気持ちよく響くことを願って
11月15日(土)
もう冬の気配などとうっかり書くところだった。晴れた日は、まさに深い秋。家の周りは黄茶の濃淡に覆われている。足元でカサカサと音を立てる枯葉も愛おしく、ゆっくりとしか歩けないのを風情のためということに。
11月14日(金)
予定ぎっちりの1週間で、風邪をなんとか抑えている。今日は歯医者とジョージア語の翻訳講座。オンラインで五月女先生やクラスメート達にうつらなかったらいいけれど。龍角散、カフェオレ、水、タオルを横に置いて。
11月13日(木)
新宿住友ビルのロビーにクリスマスツリーが立った。白を基調として外側に螺旋階段をデザイン的にあしらいキラキラ輝いている。翻訳の課題も、ユダヤ教だから関係なしというのも含めてクリスマスにちなんだもの。
11月12日(水)
外国から日本を訪れる人たちは、交通機関の中が静かなのに驚くという。たしかにミラノの地下鉄車内もアテネの市内バスの中も皆んな知り合いのように賑やかだった。でも東京でも50年前はもっと人の話し声が高かった。
11月11日(火)
推理小説を読んでいる途中で結末の見当がつき最後にそれが当たったときの満足感と全然分からなくて最後に驚く感動と、どちらが深いだろう。私は数百冊読んできて、たいてい感動派でよかったと思う。知的ではない。
11月10日(月)
少しバタバタと動き回ったせいか鼻とかクシャミとか風邪症状。でも郵便局やコンビニで今日が締切の支払いをして、つい重い食品も幾つか買ってくると、さすがにぐったり。7時から一眠りして今、10時。熱は出ていない。
11月9日(日)
雨に濡れる木々の緑をガラス越しに見ていると、ヒヨドリ(多分)が2、3羽、サッと飛んできては葉を茂らせた細い枝の一本のごく先端に止まっては揺らし、何かを啄み、飛び去る。そしてまた飛んでくる。同じ鳥? 別の鳥?
11月8日(土)
手紙を書く時間が取れない。と言うほど忙しくはないのに、この頃翻訳の添削にひどく時間がかかる。それが全て手書きなので、さらに手紙に向き合う気持ちになれない。書きたいことは沢山あるのでメールだといいのに。
11月7日(金)
朝日カルチャーの単発オンライン講座にスムーズに申し込み手続きを終え、カードでの支払いも済み、当日を待つだけになった。その講座は2週間の見逃し配信付きなのでリアルタイムで参加しなくてもいい。遊びが増えた。
11月6日(木)
20数年で初めてだと思う、授業がないのにカルチャーに行ってしまったのは。新宿で、まだよかった。そう、これまでは郵送式というクラスがなくて必ず毎週行っていたから。安藤理恵さんが冷たい緑茶で労ってくれる。
11月5日(水)
昨日、江戸川区にイノシシが現れて葛西辺りの住宅街を走り回っていたそうだ。気をつけて、と娘からの深夜のメッセージで初めて知った。今朝、区役所から「見かけたら近寄らず、警察に連絡してください」とメール。
11月4日(火)
この数ヶ月、やたらと家にいる。やたら、は品のない言い方かも知れないと思い新明解国語辞典をみると「矢鱈」として「物事に根拠や秩序のない様子の口語的表現」とある。とにかくやたらと家にいて映画も観ていない。
11月3日(月・休)
マレーシアでのASEAN首脳会議について外務省のHPを読む。65分という短さに驚く。そういうもの?面白かったのはXで見た高市首相。開会前に椅子にかけたままススっと隣のインドネシア大統領に近づき話し込んでいた。
11月2日(日)
束の間ではあったけれど、こよなく美しい夕焼け空を見た。間もなく月と星が見えてくるだろう。自分が地球にいて、遠からず消えていくことを自然に思える。仕上げたジグソーのさらなる仕掛けが分かった。完成させたい。
11月1日(土)
「ここはどこ、今はいつ、これは何、隣はだれ、私はだれ・・・と、いつも感じていられるような建築と場所であってほしい。そのような感覚をもてるのが<小さな建築>です。」(富田玲子『小さな建築』から抜粋)