じてんしゃ? じでんしゃ?
友だちが「近いからこんど、じでんしゃで遊びにいくね」と言う。う〜ん。わたしはこのじでんしゃという発音にいつも違和感を感じるのだ。じてんしゃじゃなかったっけ? 自転車と書かれていたら、あなたはどう読む? じてんしゃ、それともじでんしゃ? それともこれは、どちらでもいい言い方なの?
でも自転車をじでんしゃと言うのなら、辞典をじでんと言う? 地球の自転をじでんと読む? どうも自転車を「じでんしゃ」と言うのは、最近のはやりのような気がしてならない。それとも東京地方の言い方か?
二番目の音を濁音にする読み方は、もちろんある。三階は「さんかい」だけでなく「さんがい」とも読むし、昔から山河草木を「さんがそうもく」とも読んできた。その伝で二番目の音が濁ってじでんしゃとなったのか? でもこれらの場合は、「ん」という音のつぎにkがくるのでngの音になったのでしょう。そのほうが発音しやすいから。これとじてんしゃ、じでんしゃはちがう問題。自転車を「じでんしゃ」と読むのなら、地震を「じじん」、地響きを「じびびき」と読むかという問題だ。おっと、あった! 地酒は「じさけ」ではなく「じざけ」と読む! 困ったな、これにはなにかふか〜いわけがあるんでしたっけ?
そう書いているうちにも、NHKの朝の番組でアナウンサーが「八王子駅前のじでんしゃ置き場が近代的な設備になった」と言っている。もう! NHKがじでんしゃと言うか? とにかくわたしはこれからもじてんしゃと言うし、わたしの家に遊びにくる人はじてんしゃで来てほしいです!